2012年6月7日木曜日

ツアーを終えて ①

昨晩東北の被災地から帰って来た。
いろんな出来事があったがまずは現状からお知らせしたい。
と言ってもたった6日間の旅なので私が見た範囲、そして私が感じた事だけだ。
私達は北陸道の新潟から磐越道を使い福島に入ったのだが、まずは磐梯山、猪苗代湖の前を通る。
本当に大らかな自然を目の前にする。
私はツアーなどで何回も東北を訪れているが、今回もどこも昔から変らない豊かな景色があった。

福島県は郡山市、いわき市、福島市に行った。
市に滞在中も移動中どこにいても矛盾、腑に落ちない選択、人々の声に出せない声を聞いた。
腑に落ちない選択とは具体的には
まず行きたい所が安全かどうか考える。
また食堂に入ってメニューを決めるにしても食べたい物が食べれないのだ。
地元の米だったり、野菜だったり、山の物だったり、近海の魚だったりだ。
勿論これと相容れない意見が主流だ。
地元を兎に角活性化しようとする考え方だ。
しかし地元の方達の中にも県外産の野菜を探し求めている人達が一杯いる。
内部被爆を怖れているのだ。
またこんな話も聞いた。
子供達が修学旅行でお土産に県外の野菜を一杯買って帰るというのだ。
また郡山市に行った時私達をサポ-トしてくれた人からマスクをするよう薦められた。
郡山市も場所によってはホットスポットになっていて線量がかなり高いのだそうだ。
と言って周りの地元の人達を見ると殆どマスクはしていない。
小さい子供を連れた親子ずれもたくさん見たがマスクはしていない。
胸が痛む。
若い女の人が何人かしているのは見ただけだった。
私達も言われてマスクをするが、地元の人達に会った時、打ち合わせをする時には考えてしまう。
付けている者、付けていない者の関わりだ。
しかしでも付けていた方が付けてない人に注意して下さいとの呼びかけにもなると言う。
福島にいていろんな人達を見るにつけ、強く感じるのは未来が見えない閉塞感だ。
この場所から抜け出せればとも思う。
しかしこのおおらかな自然の中で育った人達がここから離れられないと言う感情もわかるような気がする。
目に見えない放射能 酷だ。

続く・・・


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